1996年9月、欧州音楽局(EMO)は「欧州のなかの音楽(Music in Europe)」という調査報告書を公開した。この報告書の後半は「欧州のなかの音楽、文化、そして社会(Music, Culture and Society in Europe)」というタイトルがつけられ、ポール・ルーテンが編集したものであった。それは、欧州連合のなかにおける音楽の文化的価値について、6つの批評的な試論と五つの事例研究を収めたものである。本論は、アントワーヌ・エニョンが音楽の世界におけるアマチュアの役割について、同報告書のために書いたものである。
ヴァルター・ベンヤミンにより表明された考え方の主なものの一つは、「機械的複製の時代に消えてなくなるのは、芸術作品のアウラだ」というものである。人が芸術作品に「アウラ」を感じることは、本質的に、「本物の」作品と物理的に向き合っている状態と結びつけられている。今日、レコード産業は、音楽演奏のアウラを、彼方に追いやってしまった。これにより、能動的な音楽愛好者はまるで過去からの生き残りのような位置づけにされてしまってきたように思える。アントワーヌ・エニョンが、音楽愛好者の研究を通して、そうではない結論を導いている。 Read more…















