2月
2日
文化とは如何に動くのだろうか
2月
2日
うかつにも人生の1/3程を過ごしてしまったフランスに来ております。主目的は、来年度から正式に開校する横浜文化創造都市スクール(通称・北仲スクール)での講義のための資料集めと人脈づくり。フランスで人脈作ってどうすんのっていわれてもすぐにはあれなのですが、とにかく日本のポップカルチャーがいろいろな形で入り込んでいる国でもあり、その辺で学際的・国際的なプロジェクトが出来ないだろうかという、中長期的展望にたって動いています(少なくとも気持ちはそのつもり)。講義というのは八月末(予定)に集中でやる予定で、これは特にパリと東京の都市空間と文化生産・消費というような括りでやりつつ、そこに京都という街を絡めるようなことを考えています。 Continued…
1月
10日
昨日は畏友南田勝也氏が主宰する「三曲会」というイベント(?)に参加してまいりました。要するに、毎年年末年始に集まって、参加者それぞれがその年(あるいは前年)を通して自分的に一番良かった曲を持ち寄って、お酒を飲みながらあーだこーだ言い合うという無邪気な会合なわけですが、今回で9回目ということで、もう9年間もやってることになりますね。さらに今年は00年代最後の年ということで、00年代を代表するアーティストを邦楽、洋楽それぞれ挙げるというのがお題。イベント名も心機一転して「新・三曲会」(笑)。ちなみに僕は今回が初参加です。
しかし、いざ選ぼうとするとこれがなかなか難しい。2009年の曲、という枠組みでほとんど音楽を聴いていなかったというのがあるし、そういうのを意識させるようなパッケージングの音楽情報というのが、受身でいるとほとんど入ってこない(昔ならばヒットチャートとかこっちから探しに行かなくても耳に入っていた気がするんだけど)。これは多分、生活環境が変わってまだそういうネットワークに入りきれていないからなんだと思うんだが、それよりなにより、去年一年授業の準備に終われ、ネタとしてしか音楽を聴いていなかったわけで、iTunesで買った曲とか見返してみても、「生月島オラショ」とか「究極のクルーナーコレクション」とか「フィル・スペクター全集」とかそんなのしかなくて。
12月
25日
去る12月19日(土)に勤務校で開催された第19回ポピュラーカルチャー研究会で発表しました。内容は以下のスライドの通り。またしても自分の発表のタイトルを考えてなかったので、研究会のタイトルそのまんまになってます。これやめないと。準備不足で反省点はあるものの、いろんなところで新しい議論に発展しているようなので、まずまず成功と考えてます。大衆音楽と芸術音楽、(大文字の)美学と社会学というような亀裂が、会場でも露呈したので、面白かったです(実はすべて私の説明不足が原因なのではありますが)。共有出来ていると思っていた理論的な素地っていうのが、結構共有出来ていないということがわかっただけでもかなりの収穫。今後はそのへんも踏まえてアウトプット出してゆく所存。会場では「美学と社会学の融合」なんて言ってましたが、平たく言えば「作り手の社会学」ってことですね。ものを作りたがっている学生たちに、ものの受け手の話ばかりしててもしょうがないでしょう、ってのが出発点。
ご一緒した前田先生の発表もとても面白かったのです。特に、映像における磁気テープ的なものはむしろテレビ・ビデオの方にあるって話。ポルノグラフィーの話も。 Continued…
12月
10日
来る12月19日(土)にうちの大学で開催される第11回ポピュラーカルチャー研究会に、同僚の気鋭美学者前田茂氏とともに登壇いたします。タイトルは「音楽の時間・映画の時間」。場所は清風館102教室で、一般公開(無料)です(僕の発表なんか聞いているよりも、外の噴水見てた方が楽しそうですが)。ポピュラーミュージック史の授業中にもお聴かせした機械録音、電気録音の音源を実際に聞いてもらいながら、映画の世界で当時すでに成立していたモンタージュ技法が、なぜポピュラー音楽においては戦後にならないと一般化しなかったのか、というような問題提起を行います。JASPMとはがらっと変わって美学的(?)アプローチですが、このへんやっとかないと、今後のポピュラー音楽研究・教育に風穴を開けてゆくことは出来ないんじゃないかと。相変わらず問題提起なので、答えは出ません。スミマセン。 Continued…
12月
9日
12月6日、日本ポピュラー音楽学会(JASPM)の第21回全国大会のワークショップB『日本のヒップホップ再考』で発表しました。発表内容は以下のスライドの通り。今気がついたのだが、僕のは発表自体のタイトルを最後まで考えてませんでした。なので、僕の発表も「日本のヒップホップ再考」ということになっています。この5〜6年間の日本語ラップの状況は細かくフォローできていないので、そのへんは一緒に登壇いただいた残り二氏(木本玲一(『グローバリゼーションと音楽文化』著者)&石黒祐一(渋谷ダンス・ミュージック・レコード)におまかせして、僕は90年代の整理と、文化のグローバル化という観点から他国でのヒップホップのローカル化についてお話して、なにかヒントになりそうな分析枠組みを提示するという役回りに徹しました。 Continued…
11月
5日
おぞましい寒さもなんとかやり過ごし(ほんと凍死すると思った)、またポカポカ(ってほどでもないが)陽気が戻って参りました。だから、というわけでもないのですが、今日から京都にGRL(Graffiti Research Laboratory)の本家、エヴァン・ロスとジェームズ・パウダリーがやって来ます。ほんで僕はその通訳。11月16日にメトロでパーティーがあるんですが、今日からそれまでの11日間(その日も入れると12日間)、京都市内の公共空間をハッキングします。んで今日は夜20時から、左京区のアンチョヴィ・カフェ3階にて、まずはGRLの活動内容と若い二人の来し方行く末について紹介するトークセッションです。最終日を除いた11日間のあいだずっと、このアンチョヴィ・カフェ3階がGRL-Kyotoの基地になって、そこで朝から晩までワークショップや有機野菜定食、飲み会、関係書籍の販売などが行われる予定。 Continued…
10月
3日
2009年9月27日、大阪市立大学文化交流センターで、ポピュラー音楽学会関西支部と日本音楽学会関西支部の合同研究例会が開催され、『大学教育における音楽研究の諸問題~欧州ポピュラー音楽教育の現状報告から』というようなお題目で発表しました(と、ここまでは発表翌日に書いたのだが、なんだかんだあってやっと今書きつないでます)。発表内容は、下に表示されるスライドの通り。いろいろアドリブしようと思ったのですが、ほぼスライドの内容を棒読みする結果になってしまいました。日本に帰ってきてから初研究発表だったし、これでもそれなりに緊張するんですよ(前日準備が終わった時点で焼酎を飲み始めてしなくても良い寝不足になったせい、という説明も成り立つが)。
別にそういうつもりはないのだが、コーディネートしたマスダくんからは、今回の僕の立ち位置は「黒船でイってください」という話だったので、まあ海外の様子をあれやこれや紹介する。言いたかったことは、「ポピュラー音楽研究している人は、音楽理論に心を開きなさい。そして音楽学の人は、社会理論に敏感になってください」、ひいては、「一緒に力をあわせてがんばりましょう」ということだったのだが、伝わったのかどうか心もとない。僕の発表が長過ぎて、一緒に登壇した大阪音大の井口先生の発表が押してしまったのはなんとも申し訳なかった。さらに同じく僕の発表の長かったせいで、充分に討論の時間が取れなかったのも心残り。そのあと懇親会には行ったものの、結局音楽学会の方々とは話せないままだった。やっぱ40過ぎて寝不足はフットワークが鈍りますな。
9月
14日
ずっと胃が痛かった後期の講義「ポピュラーミュージック史」の第一回目、無事終わりました。これで一安心。
今週末19日(土)に、精華大学表現研究機構(そんなものがあったとして)の第10回ポピュラーカルチャー研究会があります。今回のテーマは「美容整形とアイデンティティ〜現代日本と現代アフリカの比較検証」ということで、関西大学総合情報学部の谷本奈穂准教授と精華大学人文学部のウスビ・サコ准教授が登壇します。場所は精華大学本館3階305教室、時間は午後1時からです。
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【研究発表概要】
1.「現代日本における美容整形:アイデンティティをめぐって 」
(谷本奈穂/関西大学総合情報学部准教授)
これまで美容整形はタブーであった。ところが現代では、美容整形はかなり普及してきている。雑誌やテレビでも、美容整形を紹介する記事や番組が増加し、メスを使わない手術を「プチ整形」と名付け気軽にできるものとして喧伝している。しかし、美容整形をめぐる事情は、ほとんど明らかになっていない。そこで報告者は、実際に整形にかかわった人々へのアンケートとインタビューを行い、現代日本人のアイデンティティを考察した。本報告では、その考察を紹介したい。
2.「整形手術とアイデンティティ:黒人の皮膚の脱色の事例を通して 」
(Oussouby SACKO /京都精華大学人文学部准教授)
「黒人の美醜の基準の一つに肌の色があるのはご存じですか?」。日本人女性は美白を求めて、わずかの差で、色白とか地黒と識別する。黒人女性も同様である。先日、亡くなったマイケル・ジャクソンの整形手術と皮膚の色素を抜いた行為が話題に上ったが、欧米の黒人スターのほとんどが、マイケル・ジャクソンほどでないにしろ、皮膚の色素を抜く手術や、皮膚を白くする美容ケアーを行っているのが現状である。その影響は、現代アフリカにも及んでいる。本報告では、黒人の皮膚の「美容整形」の根拠を探りつつ、その社会的影響について言及する予定である。
9月
4日
た、隊長……。愕然としております。だって10月に入ってからだと勝手に勘違いしてたんだもん,この例会……。
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日本音楽学会関西支部第343回例会・日本ポピュラー音楽学会関西地区2009年度第3回研究例会(合同開催)
日時:2009年9月26日(土)午後2時〜午後5時
場所:大阪市立大学文化交流センター(大阪駅前第2ビル6F)
アクセス:JR東西線「北新地駅」下車、徒歩約1分
JR大阪環状線、東海道線「大阪駅」下車、徒歩約3分
地下鉄四つ橋線「西梅田駅」、地下鉄谷町線「東梅田駅」下車、徒歩約3分
阪神電鉄「梅田駅」下車、徒歩約2分
阪急電鉄「梅田駅」下車、徒歩約7分
地図:http://www.osaka-cu.ac.jp/info/commons/access-umeda.html
内容:
・研究発表
福田裕大(京都精華大学非常勤講師・日本ポピュラー音楽学会)
「シャルル・クロとその蓄音機」
本発表はフランスの詩人・科学者であるシャルル・クロ(Charles Cros, 1842-1888)によってなされた蓄音機の発明についての研究報告である。本発表の目的は、クロの蓄音機の開発過程を辿ること、ならびに彼が蓄音機に託した理念を探ることのふたつである。そこから以下のような仮説が引き出されるだろう。クロの蓄音機は、色彩写真への取り組みの中から偶然生まれでた、写真術のバリエーションとして概念されたものであった。他方クロは、その詩や色彩写真における実践を通じて、蓄音機の録音媒体に書き記されたものが、音そのものではなく、音の痕跡たるエクリチュールであるということを感知していた。
・ミニシンポジウム
「大学教育における音楽研究の諸問題〜欧州ポピュラー音楽教育の現状報告から」
増田聡(司会/大阪市立大学・日本音楽学会)
安田昌弘(京都精華大学・日本ポピュラー音楽学会)
井口淳子(大阪音楽大学・日本音楽学会)
※10月24日(土)25日(日)に大阪大学豊中キャンパスを会場校として開催される日本音楽学会全国大会では、ラウンドテーブル「大学教育のなかで音楽学が果たしうる役割」(コーディネーター:井口淳子)が行われる予定です。今回の合同例会では、その予告シンポジウムとして、安田昌弘会員による欧州ポピュラー音楽教育の現状報告を題材に、大学における音楽学教育に関する今日的な諸問題について討議を行います。伝統的な音楽学の範囲に留まらず、広く今日の大学と音楽研究・教育との関係を議論するシンポジウムとしたいと思います。
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